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「全ての生命の源〜海」へ還す 

更新日:4月30日



生命のふるさと「海」


地球は約46億歳、太陽とともに宇宙にわたしたちの星、地球が生まれました。高温でドロドロだった表面が2億年かけて冷え、水が存在できるまでになりました。


その誕生後、海の形成がはじまり、海が安定して存在できるようなった約38億年前に、最初の生命が海で生まれたと言われています。


単細胞生物から、魚類や両生類、爬虫類、ほ乳類など、多様な生物が登場してきました。気の遠くなるような長い地球の歴史の中、海は多くの生命を創造してきたのです。


 


単細胞生物から生物が進化して水生生物、また陸へ上がる生物が生まれていったように、私たちは海から多くの恵みを受けて生活していますが、それはもっと根本的な、人間の、生物の生存環境そのものだということがわかります。


人と、海のかかわりはその歴史と同じく広く、深く、また神秘的なものでしょう。そして、人と海の関わりは、時の流れとともにさまざまな伝説を生んできました




母なる海


この生命の源となった海の水と、胎児を囲む羊水、さらに母体血液のミネラル成分は非常によく似ています。そして「海」という漢字のなかに”母”が含まれているように、海はすべての母ともいえます。


海水には80種類以上の元素が溶け込んでいて、海水中の主要元素を記すと、水素、酸素、塩素、ナトリウム、マグネシウム、硫黄、窒素、カルシウム、カリウムとなり、人間の体液の成分と非常に良く似ています。


縄文時代には、死者を屈葬(くっそう)と呼ばれる埋葬方法で住居の側に穴を掘っただけの墓に埋葬していました。埋葬する際に故人の手足を折り曲げた姿勢にして、赤ちゃんがお腹の中でとっている姿勢が近いと言われています。




海と陸のつながり


地球上の水は、海水や河川の水として常に同じ場所に留まっているのではなく、太陽のエネルギーによって海水や地表面の水が蒸発し、上空で雲になり、やがて雨や雪になって地表面に降り、それが水道や下水道、川を流れて海に至るというように、絶えず循環しています。


地球全体にある水の量は変わらずに常に循環しているのです。




海洋大循環


海が地球の大部分を占めていて、表面の約70%は海洋に覆われています。このため、宇宙から見た地球は、他の惑星と異なり青く美しく輝いています。


大きな視点で見ると、海は地球というシステムを維持するのに重要な役割を担っています。極域から赤道付近まで、外海とも全て水でつながっており、生物のみならず水自体も移動しながら、海水が地球全体をゆっくりと循環しています。


そして、数千年の周期で循環するこの海洋大循環は、地球の気候にも大きな影響を与えていると考えられています。




海洋国家日本


昔、日本はユーラシア大陸の一部でした。ところがおよそ2500〜2000万年前に大陸の縁が東西に引き裂かれ、日本列島の地殻は大陸から離れました。やがてその裂け目は海に達し、中には海水が入り日本海となりました。


日本の海の面積は陸地の面積の12倍の約447万km2と世界有数の広さがあります。


わたしたちの国は、太古の昔の縄文時代から海との関わりを持っていて、豊かな海の恵みをいかした、独特の文化が発達してきました。



神話による「国生み」


イザナギノミコトとイザナミノミコトが空から矛で海原をかき回し、矛先から滴り落ちた塩がたまって、「オノゴロ島」になったという神話があります。日本最古の歴史書『古事記』には、このようにして日本最初の島が誕生したと書かれています。


そして二神はオノゴロ島に降り立ち、そこに天御柱(あめのみはしら)を建て、島々や神々を生み出しました。




古代の人々と塩


イザナギノミコトは、イザナミノミコトがいる黄泉の国から戻った後、日向の阿波岐原で自分の体についた死の国のケガレを祓うため、海水につかって禊ぎを行いました。これに海水が使われたことを起源として生まれたのが、神道における「塩で清める」という行為なのだといわれています。


聖なる力により心と体を「清める」儀礼において水を用いることは、様々な宗教文化にみられます。そして多くの塩を含有した潮水は、罪や穢を洗い流す浄化力があると考えられています。


四方を海に囲まれた日本では、古くから海浜に行って禊ぎをする「浜降り」が行われてきました。祭りや神事の前に神官などの祭りの奉仕者が浜降りをし、潮水(海水)で家の周囲や神棚を清める風習が全国で見られます。


そして、お医者さまやお薬がなかった時代から、人々は病気を治しに海に行きました。ここ日本でも病気治療のため、海水に身をひたす「潮浴(しおあみ)」や「潮湯治(しおとうじ)」を行っていました。


塩には優れた浄化力や殺菌効果があることを古代の人々は経験的に知っていたのですね。




愛を持って地球を大切に


原始より人の傍らに海はあり、脅威ともなれば、豊かな恵みを人にもたらしてきました。けれども人間は便利さや豊かさをもとめるあまり、海を汚し環境を破壊してきました。


地球とともに誕生した惑星は、水星、金星、火星、木星、土星、天王星、海王星があります。しかし、これらの中で唯一地球だけが生物が住んでいる惑星なのです。


地球は一つしかありません。私たちひとりひとりが、地球に愛と感謝をもって接することが必要なのです、それは地球上全ての人、全ての生物に対しても同じことが言えるのではないでしょうか。



故人様や大切なペットを「全ての生命の源の海へ還す」というYokohama Ocean Ashes の考え方を皆様とシェアしたくブログを書きました。


最後まで読んでいただきありがとうございました。


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